インフルエンザの予防接種を打つべきか悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
新型コロナウイルスの予防接種もあったり、昨年はインフルエンザがあまり流行しなかったという話を耳にしたり、今年は特に今まで以上に悩んでしまいますよね。
そこでこの記事では、インフルエンザの予防接種を受けるメリット、接種時期や費用などをまとめました。
インフルエンザの予防接種について正しく知り、健康な体で冬を乗り切りましょう!
インフルエンザの予防接種について
インフルエンザの予防接種では、インフルエンザワクチンが使用されます。
インフルエンザワクチンは毎年つくりかえられ、その年に流行するインフルエンザウイルスの株を予測してつくられます。
ワクチンは感染をすべて防ぐことはできませんが、感染した際の発病を抑え、特に重症化の予防に効果的です。
インフルエンザとコロナウイルスの予防接種は同時にできる?
厚生労働省のQ&Aによると、「新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンとの同時接種は可能です」とあります。
しかしインフルエンザワクチン以外のワクチンは、新型コロナワクチンと同時に接種はできず、2週間後の接種になるので注意が必要です。
インフルエンザワクチンの働き
インフルエンザワクチンを接種することで、身体の中の免疫細胞がウイルスを覚え、体内に侵入してきたウイルスを攻撃する抗体を作り出します。
十分な抗体が作られるまでには約2週間かかり、抗体の効果は5か月程度とされています。
インフルエンザワクチンは不活性化ワクチン(感染力・毒性をなくしたワクチン)なので、接種により感染することはありません。
インフルエンザワクチンの効果
0歳~15歳 | 発症予防効果 1回接種 68% 2回接種 85% |
16歳~64歳 | 発症予防効果 1回接種 55% 2回接種 82% |
65歳以上の高齢者 | 発症予防効果 34%~54%死亡リスク 82%減 |
インフルエンザの予防接種のメリット
インフルエンザの予防接種を受けることのメリットは5つあります。
①発病の予防
インフルエンザに感染した際に、発熱や倦怠感などの症状が現れるのを抑える効果があります。
②重症化の予防
発病したことにより起こる肺炎や脳炎などの重い合併症を抑えることにつながります。
③子どもの命を救える
子どもがインフルエンザに感染すると、体力のある大人に比べて重症化しやすいという特徴があります。
特に抵抗力の弱い乳幼児など、子どもの死亡リスクを減らせます。
④妊婦と赤ちゃんを守る
妊婦は体が赤ちゃんを異物として攻撃しないよう免疫力が落ちるため、感染症にかかりやすくなっています。
妊婦がインフルエンザに感染すると重症化しやすく、肺炎で入院が必要になったり、早産を引き起こす可能性がありますが、それらのリスクを減らすことができます。
さらに妊婦が予防接種を受けることで、胎盤を通して赤ちゃんに抗体を渡すので、出産後の赤ちゃんを守ることにもつながります。
⑤集団予防効果
多くの人が予防接種を受けることで感染症が流行しなくなり、間接的に免疫を持たない人も守られることを「集団免疫」といいます。
「集団免疫」により、体質や病気などで予防接種を受けられない人や免疫力が低下している人などを守ることができます。
インフルエンザの流行時期
インフルエンザは毎年12月~3月末頃まで流行し、ピークは1月末~3月上旬です。
ワクチンを接種してから抗体が完成するまでに約2週間かかり、その効果は5か月程度なので、10月に予防接種を受けるのが理想です。
子どもは2回接種なので、1回目の予防接種を10月中に受けるのがおすすめ。
遅くても11月には予防接種を受けるといいでしょう。
インフルエンザの予防接種はいつから始まる?
インフルエンザの予防接種は、毎年10月1日から始まります。
病院により予約開始日が違うので、よく確認しましょう。
終了時期も、ワクチンの在庫が終了するまでなので病院により違います。
早いと12月中に終了するところもあれば、2月頃まで受けられるところもあります。
インフルエンザの予防接種の接種回数
13歳以上 | 基本1回 |
生後6か月~13歳未満 | 2回(1回目の接種から2週間~4週間あけて、2回目を接種) |
インフルエンザの予防接種はどこで受けられる?
インフルエンザの予防接種は、基本的には内科や小児科で受けることができます。
病院によっては、耳鼻咽喉科や整形外科でも予防接種を受けられるところがあるので、確認してみましょう。
妊婦は産婦人科でも予防接種を受けられる場合があります。
インフルエンザの予防接種の費用
予防接種1回あたり3000円~5000円です。
任意の予防接種で自由診療のため、病院により料金が違います。
また、2回目以降は金額が違う場合もあります。
インフルエンザの予防接種の補助
インフルエンザの予防接種はさまざまな機関が補助金を用意しています。
会社に勤めている人は、各保険組合から予防接種の費用に対して補助が出る場合があります。
また、自治体が独自で補助制度を設けている場合もあります。
申請する場合は、対象年齢や申請期間などが指定されている場合があるので、しっかり確認してください。
インフルエンザの予防接種の副反応
インフルエンザワクチンを接種することで、副反応や副作用が現れることがあります。
接種した部分の腫れや発熱など
比較的多く見られるのが接種した部分の腫れ・赤みや痛みで、通常2、3日でおさまります。
また発熱や頭痛、寒気やだるさなどの全身症状が現れる場合もあり、こちらも2、3日でおさまることが多いです。
ショックやアナフィラキシー症状
まれにショックやアナフィラキシー様症状(発疹・じんましん・かゆみ・呼吸困難など)が起こることもありますが、過剰に心配する必要はありません。
ショックやアナフィラキシー様症状が起きた場合はすみやかに医師に相談してください。
まとめ
インフルエンザの予防接種を受けることで、感染した場合にも発症のリスクが抑えられ、重症化も防ぐことができます。
特に幼い子どもや高齢者がいる家庭では、家族を守るためにも予防接種を受け、安心して過ごしたいですね。
接種には費用がかかるので、会社や自治体で補助が用意されているか確認し、積極的に活用しましょう。
インフルエンザの予防接種を受けることも大切ですが、普段から手洗い・うがいをしたり、規則正しい生活や適度な運動を心がけることも大切です。
健康な体で寒い冬を乗り切りましょう!
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